!戦いで人は成長する!
サップ似の奴は、
『貸しだからな。』
一言言って自分の団体に戻っていった。
僕はムッとしながら、
『何処でそんな言葉覚えたんじゃ!アホ!』
と、言って恥ずかしさを紛らわせた。


それからボクシング経験をもつ空手の奴らやムエタイの奴や我流のテコンドーの奴らとも試合をしたが、僕の出番はなく、後輩達だけで勝ち進んだ。
Hは意識がハッキリするまで時間がかかった上、ダメージが酷過ぎた為、やむ終えず棄権した。
試合は僕を含めた4人だけで戦い、やっとの事で決勝戦まではい上がった。
決勝戦の相手はあのサップ似の奴がいる【裏我流空手】と言う、かなりマイナーでかなりレアな存在らしい。
普段は不良やギャングをやっている奴らの集まりって事を館長から聞かされた。
そんな役に立たない情報を知り尽くしたように語る館長が羨ましかった。
何故なら僕らは怖くてたまらなかったが、どう転んでも戦わなければいけない運命なのだから。
一番聞きたくない…いや、聞いてはならない事を聞いて気合いを入れ忘れて決勝戦に臨んだ(のぞんだ)。
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