ワンダフルエラー

呟けば、少しずつ空に浮かび始めた星を眺めていた十夜が、少し驚いた顔してこちらを見た。

飴色の瞳が柔らかく細まる。


「親友じゃん、俺たち」

「うん。そうだね」

「今度、隆志がまたサラを傷つけるようなことしたら、今度は俺が殴ってやるよ」


当然のように、十夜はそう言った。止まったはずの涙が、しつこいくらいに溢れ出しそうで、わたしは思わず口を結んで俯いた。


隆志君の言葉は、わたしを酷く憤らせた。


"信じられないんだよね。男女の友情とか"


彼氏ごときに、一番大切なものを汚された気がした。わたしは、きっと何よりこの関係が大事だ。プラトニックだからこそ、壊れることはない。

だからきっと。

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