Last.
私がどんな想いで、タケルを掻き消したかわかってない。



確かに……確かに……



君は私を裏切ったんだよ……!?



最後まで知らないフリが出来たなら、
どんなに良かっただろう。



君に何があったのか、
怖くて何ひとつ聞けなかった。



私もいずれ、薬を勧められるだろう。



目の下にクマをつくり、やつれていく君を見てられなかった。



徐々に薬に対し大胆になり始め、
注射器に伸ばす手を止めた時。



君はニヤリと笑った。



背筋が凍るほどの無気味な笑い。



『もう止めなよ。それ…薬でしょ?』



震える声を振り絞ったのに、
君は私の手を振りほどいてこう言ったの。



『美月もやりなよ。気持ちいいぜ…。』



私の中で、何かが崩れ始めた。



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