Last.

来る日も来る日も、忘れられなかった。





もう無理なんだと思う。





美月の声が聴きたくて、耳を澄ます。





でも、どこにも居ない。





また季節は、梅雨の時期に入る。





外はどしゃ降りの雨。





今の俺にとっては、嫌な季節。





雨は、思い出す。





でも、嫌いになれない。





美月と出逢った、大事な大事な季節だから。





部屋に独り、雨の音を聞きながら
過ごす時間が苦痛で仕方ない。





胸が締めつけられる。





頬に伝う涙。















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