【完】甘い恋よりもそばにいて
「で、でも啓…なんでこの場所知ってるの?」
「あぁ、それは…近くに俺んちの別荘があるから、
いつも来たら見てんだよ」
啓の声のトーンが少し落ちた。
啓は自分がお金持ちなのを嫌ってるから……かな?
「じゃあ、啓のお陰で得したねっ!!」
あたしはわざと声を明るくして言った。
いつの間にか目の前にいた啓。
伏し目がちな啓はすごく色っぽい。
あたしの頬を風がかすめた後、
木々のざわめきとともに啓は言った。
「お前のその笑顔見れるなら金持ちも……悪くねぇかも」