【完】甘い恋よりもそばにいて
「はじめまして。」
メガネをかけた長身の若い男があたしたちに微笑みかけてくる。
レンズの向こうの男の瞳はまったく笑っていないのに…。
「清水さまと早乙女さまですね?」
「………」
イマイチ状況がつかめずあたしも莉華も黙り込む。
「すいません。
少し驚かせてしまったようですね」
特に焦った様子もなく、
淡々と話を進める彼。
「こちらの事情で申し訳ないのですが、
これから少しお時間よろしいですか。
都合が悪ければまた出直しますが…」