Crossroad〜私の選ぶ道〜
Prologue

―道程―




「おっす」


「おはよ」



土曜日の朝11時。


私、安藤 菜月〈アンドウ ナツキ〉は自宅から3駅離れたカフェテラスのある喫茶店の窓側一番奥の席から手を挙げた。



「今日は早いなぁ」



そう言って前の席に腰を下ろしたのは彼氏の横山 徹〈ヨコヤマ トオル〉。



私が大学四回生、徹が社会人一年生の時から付き合って今年で6年。


私達は半年後である来年の6月に結婚予定。


明日はここから車で二時間離れた山間にあるホテルのブライダルフェアへ見学に行く予定だ。



式場での打ち合わせの前に私達で話し合える部分は先に決めようと提案した私に、半ば渋々と重い腰をあげた徹。





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