Crossroad〜私の選ぶ道〜
「本日はお忙しいなか、私達2人のためにお集まりいただき、ありがとうございました」
すぐ横でマイクを持った彰吾が会場にいる人達に向かって挨拶する。
「私達は出会ってから10年以上になります。途中いろんな事がありましたが、こうして2人でこの日を迎える事が出来ました」
その横顔は今では見慣れたもの。
彰吾とこうして並んでこの日を迎える幸せ。
好きだと気付き、だけど想いを打ち明けられなくて。
他の人のものになった彰吾を諦めようと自分の気持ちを押し殺して。
そして、その気持ちに目を背け、忘れようとして。
他の人と結婚まで考えた。