Crossroad〜私の選ぶ道〜
彰吾だって今の仕事にやりがいを感じていて。
会社だって必要としてくれているわけで。
「俺ら、時々会ってそんな愚痴を言い合ってたんだ。『お互い忙しい恋人を持ったな』って」
「……うん」
「電話で夜中に話した事もあるし、何度か飲みに行った事もあるんだ」
「うん」
時々連絡は取り合ってるとは聞いていた。
飲みに行ったって言うのも何度か聞いた事がある。
桃香からも『徹に時々飲みながら話を聞いてもらってる』って言われた事だってあった。
今更……何?
だけど、そんな問いかけを出来るような雰囲気じゃなくて。
私はただ頷き返すしか出来なかった。