Crossroad〜私の選ぶ道〜



私が卒業して仕事を始めてからもしばらくは4人で時々会っていた。


そういえば彰吾と会うのは何年ぶりだろう?



「連絡入れとけよ。少し遅くなるって」


「へへ。そうだね」



その言葉に甘えて、携帯を取り出すと実家へコールする。


5回コールで陽気な母の声が聞こえる。


晩御飯はいらないことと、少し遅くなる事を伝えると「はいはい」と頷く声が聞こえて。


通話を終了して携帯を鞄に入れた。



「それ、もう少し持っててもらっていいか?」


「え?あっ、おでん?」


「ちょっと車を移動させるから」



前から緑色の服を着たオジサン達が自転車で路駐している車をチェックしているのが見えた。





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