極道夫婦―18歳の恋戦―【完】
私に落とせない男は兄だけと思った。

でも、兄が大学を卒業を前に、留学に行く事になった。

学年で成績1位の人が行ける。

夏輝も推薦が貰えたけど、「守らないといけないヤツが居る」と、断ってた。

それは私の事だと思ったけど、夏輝は首を振るし、夏輝から離れようと、兄と行こうと、教授に留学の推薦を貰いに行ったけど、貰えなかった。

私の人生も落ちぶれたもの。

自暴自棄になった私に、夏輝は気付かない。

気付いてくれたのは、兄だけだった…。

「一緒に行くか」と、私に言ってくれた。

やっぱり、兄しか私には居ないんだ。

――私はその日、眠る兄の唇に、キスをした。
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