歯医者な彼と☆イタイ関係
下を向いたまま、彼の後ろに立つ。


『んっ』

和也さんが手を差し出して…私の手を握ってくれた。


『そば食べて帰ろう』


『うん…』


二人でそば屋に入った。

そばをすすりながら


彼が謝った。


『怒ってごめんね。俺がこんなふうに怒るのおかしいよね。咲子の自由なのに…自分の事棚に上げてさ。ごめんね』


コクンと頷きながら、私もそばをすすった。


そうだよ。自分は結婚してるくせに。


近くのテーブルの女の客が、和也さん見てキャーキャー言い出した


『かっこいい!向○理そっくり!』


丸聞こえだよ…恥ずかしくないのかね。


和也さんは、こういうのに慣れてる。


営業先でもかなりモテるみたい

そんな彼が私と逢ってくれて、初めての人で、謝ってくれて、


結婚していても…私にはもったいない人


私のものには出来ないけど

こうして逢ってくれてるだけで幸せなはずだよ。
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