永遠の翼
その途中で。


「あらあら、優子じゃありませんか」


黒のダッフルコートに身を包んだ女性に、声をかけられる。


「茜・・・」


―――あの、一番辛かったときに、私があったひと。


一応20歳は超えているらしい。


なんて言うか、お姉ちゃんってカンジ?


あのときに会って以来、街で会ったときには話したりしている。


初めて会ったときから、このひととは妙に馬が合う。


「・・・何か、いいことでもありました?」


「えっ!?・・・まぁ、うん・・・どうしてそんなこと訊くの?」


「顔に出てますよ」


「そうかな・・・」


「ええ」


そんなモンかな。


「実は、お腹が空いてしまいましてね。鯛焼きでも食べません?おごりますよ」


「え・・・いいの?」


「はい。何を食べますか?」


せっかくだから、お言葉に甘えることにする。


「クリーム1つ、お願いできる?」


「分かりました。そこのベンチに座っていてください」


「うん」


茜は鯛焼き屋に向かっていった。


私は、言われたとおりにベンチに座っておく。


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