永遠の翼
ダイニングで、信じられない光景を見た。


詩織と、秋夫さんと、音羽が、朝食を囲んでいる。


「あっ。ヒロちゃん、おっはよ~」


「起きたか」


「おはようございます、月島さん」


「・・・・・・」


どこから突っ込んでいいか悩む。


「どうしたんですか、間抜けな顔をして」


音羽が俺に尋ねる。


「・・・どうして、音羽がウチにいるんだ」


俺はもちろん、読者も一番に突っ込むところだ。


「どうしてって・・・朝食のお誘いを受けただけですよ」


「いや、話がまったく見えないんだけど」


「おいしいですね、このコーヒー。インスタントじゃないですよね」


俺の言葉を無視して音羽が秋夫さんに尋ねる。


「ああ。これは友人から贈られてきたものなんだ。どこのかは知らない」


「そうですか・・・どこで売ってるか分かれば、欲しいと思ったんですけど」


音羽は見事に打ち解けている。


というか、音羽が座っているのは俺の席だ。


皿はすでに空。


(お、俺の朝飯が・・・)


音羽に食べ尽くされていた。


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