先生は蒼い瞳の狼くん





そして、真っ直ぐに見つめられて…



「俺のどこが、泣いてるんだよ…」


ボソリと囁くような小さな声で先生が言う



「涙出てるか?」


「…………」



その言葉に、首を振ると先生の口元が微かに微笑む


「なら、気のせいだな」


そう言って、私の手を何回も暖めるように擦る


先生…その意味…わかってるくせに…



でも、それ以上わたしも追及出来なくて…



「そうですね…」


頷けば、先生も頷いてまた微笑んでから話題を変えるように口を開く






「…なぁ、雪村?」


「はい?」



「たまに思うんだが、雪村は本当に男が嫌いなのか?って、疑問に思う」


「え?」



予想外の言葉に私は開いた口が塞がらない



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