120秒の恋
運転席に座った彼に、
「あ、あの、私、乗ってもいんですか?」と遠慮勝ちに聞いた。
「ハハ。乗らなきゃ、どこにも行けないよ」
「エヘ。・・・ですよね」
「どこに行きたい?」
「・・・私、坂井さんの一番好きな場所に行きたいです」
「へぇ?
僕の好きな場所?」
「はい」
「初めてのデートなんだから君の行きたいところでいんだよ」
「初めてだから、坂井さんの好きな場所に行きたいんです」
「僕の好きな場所かぁ。
・・・じゃ、あそこに行こうかな」
彼はエンジンをかけると、ゆっくりアクセルを踏んだ。
彼の運転はとても丁寧だった。
急ハンドルや急ブレーキも無く、アスファルトの上を滑るように車は走った。
話をしながら、時々、彼のことを見た。
運転に集中している横顔がなんとも凛々しかった。
「あ、あの、私、乗ってもいんですか?」と遠慮勝ちに聞いた。
「ハハ。乗らなきゃ、どこにも行けないよ」
「エヘ。・・・ですよね」
「どこに行きたい?」
「・・・私、坂井さんの一番好きな場所に行きたいです」
「へぇ?
僕の好きな場所?」
「はい」
「初めてのデートなんだから君の行きたいところでいんだよ」
「初めてだから、坂井さんの好きな場所に行きたいんです」
「僕の好きな場所かぁ。
・・・じゃ、あそこに行こうかな」
彼はエンジンをかけると、ゆっくりアクセルを踏んだ。
彼の運転はとても丁寧だった。
急ハンドルや急ブレーキも無く、アスファルトの上を滑るように車は走った。
話をしながら、時々、彼のことを見た。
運転に集中している横顔がなんとも凛々しかった。