ぼくとわたし

6アウト

それから 春休みに入った。





いまいち神崎先生のことがわからず




七海にも言ったけど



『よくわかんないね~…』











それからしばらくすると

テストのことを忘れて





大会も近づいてきたので
また部活に集中していた。









ある日




部活前に 顧問から中庭を掃くように言われて




部員全員で

落ち葉を掃いた。







その時



『1年、誰か職員室に行ってゴミ袋もらってきて~』



と先輩が言ったので


『行きます!!』と言って 小春は走って職員室に行った。







コンコン…


『失礼します~。あ!伊藤先生!ゴミ袋ってもらえますか?』




職員室に入ってすぐの所に



家庭科の伊藤先生がいたので声をかけた。





『ゴミ袋?ちょっと待ってて~…あれ?職員室のもキレてる!』







その時



本当偶然に



神崎先生が通った。







『伊藤先生、僕が代わりに行きますよ。よし大崎行くぞ。』








えっ!!(°□°;)







一人で用務室くらい行けんのになぁ~…






と思ったケド







とりあえず先生の後についていった。









神崎先生はこれから部活に行く見たいで




授業とは違い
Tシャツに短パンで


なんかいかにもバスケっぽくって



足の筋肉も凄かった。








先生の足を直視していると






『そういえばお前、この前の意味わかったか?』






先生がニヤッと笑う。




こんな表情はじめてみる。





『え?この前の?』







『だから~お前ちゃんと勉強したのかぁ?ってやつ。』





『あっ!わかんないです。』





すると


先生は優しい笑顔で


『お前ならもう少し点とれたと思ったからさ。』






『でも!今回のテスト難しかったです…』





『平均点45点だからね~』












なるほど!





あの時の言葉は 期待の言葉だったのかぁ~…。








でもいかにも赤点みたいに言わなくても良かったんじゃ…。
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