□■君の隣■□
「夕方
大学帰り
コンクリート
赤
車?
で思いつくこと、ないかなあ?」
「ぇ……っ」
一瞬、ほんの一瞬聖の顔が曇った。
でもすぐ笑顔になるの。いつもそうだったよね。
「最近観たドラマじゃね?てかもぅ結構暗くなって寒くなってきたし、しぃが動けそうなら帰るか。」
「私、もう大丈夫だよ。帰ってあったかいうどん食べよ♪」
一緒にベンチから立ち上がる。
聖と繋いだ手が何だかいつもより強かった。
繁華街を歩く。
イルミネーションが綺麗。
昔、聖と見たことがある光景。
むかし……?