+三人の花嫁+~BeLoved・・・xx~


「レイ・・・優菜さんとお知り合いだったの」
 目を輝かせる哀花さん。
 「あぁ。どっかの誰かさんが家出して、俺の家を占領して俺のバイト先では客を捻り上げるわ、ハンバーガーはやけ食いするし・・・痛えっ!!」
 『うるさい、しゃべるな』
 後ろから蹴りを入れてやった。
 「花婿にそんなことしたら駄目だろ?」
 とは、いいながら笑っているロイ。
 「ロイが言ってた子供ってコレのことか?」
 「いつの話だよ・・・そうだ」
 『え・・・ロイと麗華って知ってんの??』
 あたしの発言に、麗華は笑った。
 「昔な、コイツがやんちゃだった頃に偶然一緒になって遊んでた。」
 麗華の目がロイを見る。
 『ロイが・・?遊び・・・?』
 想像がつかない。
 「そ、夜になおん・・・」
 「聞くな。」
 突然ロイに引き寄せられる。
 『あたし、ロイの昔の話聞きたいっ!!』
 「聞かなくていい」
 微かに焦るロイを見て麗華は肩を鳴らした。

 「皆様、お席におつき願えますか」
 この式の進行者さんらしき人の明るい声が、心地よく響いた。



 

 *・。*。・*・。*。・*・。*。・*・。

 「優菜さん」
 やさしい哀花さんの声があたしの名前を呼んだ。
 『・・・?』
 ニッコリと渡されるブーケ。
 『これは・・・?』
 「次は・・・優菜さんの番ですよ」
 ブーケのお花の中の百合の様な笑みを見せた哀花さん。
 
 
 「なんだ・・・それ貰ったのか」
 『うん。』
 「哀花のしそうなことだ・・・」
 
 ロイの言ってる意味がよくわからなかったけど、あたしは幸せそうな哀花さんの後姿を見た。

 “ありがとう”

 気品に満ちた哀花さん。
 これからも、お幸せに・・・。

 それは・・・なんとも幸せオーラを身にまとった

  junebrideだった・・・。

  
   
                          。・*一人目おわり*・。 

 
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