パステルカラーの恋模様
―…

放課後、携帯を開くと啓ちゃんからメールが入っていた。



『美園、今日、家くる?(^_^)』



ぐふふ、とニヤけるあたし。

でもごめんね、啓ちゃん。


今日は買出しにいかないと…!



『ごめん啓ちゃん!今日は行けない(>_<)(泣)でも明日は行くから!今日はバス停まで一緒に帰ろう♪』



『ぶー(-з-)了解!じゃ、校門で待ってるよん♪』



拗ねてる~!可愛い~!

またしても、ぐふふ。



あたしは鞄を持って、いち早く教室を出た。

ああ、やばい。スキップしちゃいそう。




廊下を抜けて、階段を軽やかに下りていく。

そして、昇降口へ。




「あっ」




校門で待ち合わす前に、下駄箱でばったり。

二人の声が重なった。



そして、二人とも恥ずかしいくらいデレデレ笑った。

あー、あたし達今、幸せのピンク色。




啓ちゃんはローファーのつま先をトントンして、「帰ろ」と笑った。

啓ちゃんがチャリを取ってきて、転がしながら横に並んだ時、あたしは啓ちゃんの顔に何かついているのに気づいた。
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