カモミール・ロマンス

ほんの少しの勇気と





「きゃーーーーっ!」



クラスメイトの悲鳴で夢の世界から戻ってきた勇気。

ノートにまで垂れていたヨダレを制服の袖で躊躇なくぬぐう。

「ふぇ、な、なに?何があったの?」

授業も中断していて、席を立った生徒達がある席に集まっていた。


勇気が人をかき分け、その中を覗くと。






「……すずめ?」






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