七色の絵
第一章



時期はずれの転校生
何時も独りでノートの隅に
小さな絵を描いていた。


彼女の名前は
黒野結花。

すでに彼女が学校へ来てから
1ヶ月はたっていたのに

いまだに彼女は
独りだった。

誰と話すわけでもなく
ただひたすら
ノートの隅に小さな絵を描く。

時折

寂しそうな顔で
窓の外に見える
雪合戦中のクラスメートに

目を移していた




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