借金取りに捕らわれて
今にもその視線で射殺されんばりの圧が飛ぶ。



「出す。」



けれど、そんな視線も構わず間髪入れずに即答すれば、どこぞのヤクザ並みに迫り来る。



「おうおうおうおう!よおーあたしの前で言えたな!」




「それほど本気だからな。」




「………」




その言葉に、詰め寄っていた真希ちゃんが俺の目をじっと見つめたまま黙りこんだ。




「…だからって、寝てる間に手ー出したら殺す。」



「キスも?」



「いーい?」と、人差し指を俺の胸に突きつけて見開いた目を近づけてくる。




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