借金取りに捕らわれて
「だ、大丈夫ですよ!!ちょっと気分が落ち込むことを考えていたので!!でももう大丈夫ですから!!」



私は笑って何でもない風を装った。




「柏木さん、嘘つくの下手ですね。分かりやすすぎます。」



林田さんはアハハと笑って、私の手を掴んだ。



「よし!!これから飲みに行きましょう!!
今日は僕が奢りますから。
気分が落ち込んだ時は飲んで晴らすのが一番ですよ。」



「あの!!でも…」



まだ返事をしていないのに、彼は私の手を引いて歩きだした。




林田さんと二人で!?



彼に他意はないのかもしれない…
けど男女二人っきりで飲みに行くとなるとちょっとばかし意識はしてしまう…




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