借金取りに捕らわれて
きっと、ヒロ自身自覚はないだろうけど、昔からあぁいう背の高くて守ってくれそうなタイプが好きなのよね。



「そ、そうですか…」



誠ちゃん、超動揺してるし~




『分かりました。明日そちらに…』



「ダメダメ!!ヒロは親にバレたくないって言ってたし、誠ちゃんが来ちゃったら不信に思ってきっとバレちゃうから!!」



『確かに…』



「暫く私こっちにいるし、ヒロの様子頻繁に見に行って逐一連絡するからさ、ヒロのことを思うならそれで我慢してよ。」




暫くの沈黙のあと、

『分かりました』

と一言だけ返ってきた。




「じゃあまた連絡するから。」



『はい。くれぐれもヒロのこと宜しくお願い致します。』




笑っちゃいけないとは思うんだど…
全く…誠ちゃんはどこまで過保護なんだか…


まぁ、私も人のこと言えないんだけどね~


と、私は傍らに置いた大きめのバックを見た。


中には1千万入っている。


ヒロから借金は500万て聞いてたけど、変なとこから借りて借金倍になってる可能性もあるし、今日会いに行って殆困っているようなら渡そうと用意したものだ。


でも、私の力なんて必要なかったみたいだけど。
きっと誠ちゃんの力もね。


そしてさっきの誠ちゃんのことを思い出し、私はニヤニヤが止まらなかった。

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