旦那様は社長 ♥特別編♥
泣いてる光姫を抱きしめるのはオレの役目。
オレだけの……。
泣かせたのはオレだけど、そんなこと今は関係ない。
「光姫」
「悠河は……一週間禁欲ね」
「……は!?」
扉の向こうで耳を疑いたくなるようなことを言われた気がする。
「とにかく、ここを開けてくれ」
きちんと話し合おう。
「一週間、ぜったいあたしに手を出さないこと」
「それって、キスも?」
「当たり前。っていうか、触るのもダメ」
ーーガーーン。
頭の上に大きな鉛のようなものが直撃して気を失いそうになった。
一週間も光姫に触れない……。
「じゃあ、寝室は別々ってこと……だな」
もしも側で眠っているのに手を出せない、なんて意味だとしたら、もうそれは……
「何言ってんの?一緒に寝るわよ」
「……ッ!?ご、拷問じゃないか!!」
お前はオレを殺すつもりなのか!?
「だって、ただ触らないだけなんてそんなの、簡単すぎて罰にもならないじゃない」
「いや……十分すぎるくらいの罰だぞ……」
スーッと目の前が真っ暗になった。