唇にキスを、首筋に口づけを
そのとき、べろりと首に何かが這う。
・・・冷たい。
あ・・・
この、おかしな感覚。
舌・・・
以前にもあった、この感じ。
ヤツは・・・私をさらったヤツも同じようなことをした。
「ん・・・?」
金髪のヤツが私の首にうずめていた顔を上げた。
な、なに・・・?
どくんどくん、
私の心臓が早鐘を打つ。
「キスマーク・・・」
金髪のヤツが消え入りそうな声で言い放つ。
首元のある一点をなぞりながら。
「っ・・・!?」
私は解き放たれた片手でそこを押さえた。
急にあの日の出来事がフラッシュバックしたのだ。
・・・やだやだやだやだ
できることなら思い出したくない!
「・・・キミ、誰かのものなのか・・・
余計にそそるね。」
じゅるり、
舌なめずりの音が、もう獣だ。
・・・誰か助けて、ほんとに助けて・・・!
「やめて・・・!」
また掴まれた手を必死に解こうとしても力は到底叶わない。
むしろ手が折れてしまうのではないかと心配なくらい。
「やめて!助けて!」
私は大きな声を出す。
「うるさいな・・・」
そんなことを言いながら冷たい視線を振りかざす金髪のヤツ。
こ、こわ・・・!
「ちょっと、だまろっか、ね?」
そんな風に優しく言ったつもりなのだろうか、
ただの圧迫でしかない。
怯えるばかり。
咄嗟に声に出した。
「・・・爽哉・・・!」