ナルシスト男=ナルオ【Ⅰ】
No.10

No.10-1


「何でこーゆー時に限って、保険医おらんねん…!!」

あれから夏璢が、大袈裟に痛い痛い言うから、わざわざ保健室に来ている

ホンマ、大層な奴やわ
あんなんでギャーギャー言うなや
ヘボい男やなぁ

「お前、心の声が丸聞こえじゃ!!
誰かヘボい男やねん!!」

「えっ!?
アンタに決まってるやん」

「だぁっとれ!!
…それより、何かあったんか??
お前がわざわざ俺んとこ来るとか珍しいし」

そう言うと、夏璢はベッドに腰かける

「実はな、さっきナルオにこれもらって…」

ポッケからさっき渡された封筒を取り出し、夏璢に見せた

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