オレの愛しいお姫様~秘密のフィアンセ☆番外編~
「複雑?」
「そう。複雑」
甘い香りがする由奈の髪を撫でながら、オレは続けた。
「だってさ。オレの跡取りなんだよ。お腹の子は。お前がまた狙われたらどうしようとか、お前の体は大丈夫なのかとか…」
「心配ばかりが、先に頭を過ぎった」
「佑斗…」
由奈は、オレの胸に寄り掛かった。
可愛いな。由奈…。
「それにさ、お前を子供に取られそうで、それもちょっと寂しかったんだ」
子供じみているけど、これもオレの本音。