姉妹
「水原さんのご家族の方ですね」
無機質で清潔な医者が座っていた
「奥さまとお孫さんでいらっしゃいますね」
「はい」
返事をしたのは美月だった
「大切なことを申し上げます。」
「はい」
嫌な予感はぬぐいきれなくとも、それが今更なんだというのだろう?
「善蔵さんにはこれから入院していただきます。明日明後日の精密検査が出ないことには詳しいことは言えませんが、気管支が非常に弱まっています。おそらく、不純物に異常な反応を示してしまう。」
「なぁ、俺のあとどのくらい生きられるだろうね?」
「あなた」
悲痛な声を上げたのは祖母だった
「なに、なんせ高齢だ。いつお迎えが来てもおかしくないぞ。分かるのなら、知りたい。できることをしたいからな。」
「…わかりました。では精密検査ののち、わかる範囲でですがお伝えいたします。」