姉妹

和也は意味ありげに繰り返してみせた



「何よその言い方」


「いや、美月ちゃんは助けられるの駄目なのかなって思ってたから」





「え?」


美月は驚いて顔を見る


「図星かな。美月ちゃんてさ、助けられるとか心配されるとか、駄目なんじゃない?」




「そんなこと、ないと思うけど」


「そうかなぁ?だって美紅ちゃんが美月ちゃんを心配するたび衝撃で耐えられないって顔するじゃない」


「気のせいじゃない」


「そう?」


気付けば人気のない廊下に来ていた


教室なんて当の昔に通り過ぎていたのだ


二人は対峙していた



「じゃあさ、なんで今も顔を青くしているのかな?」


和也の顔からは完全に笑みが消えていた


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