花は香り 人は何?




そんな私に再びアルタの声がかかる



「姫様、今回の旅におともさせていただくメイナでございます」



その言葉に反応して焦点を合わせると、目の前に可愛らしい少女が映る



「メイナと申します



困った事があれば何なりとお申し付けください」



そう言って頭を下げると彼女のふわふわとした茶色の髪がいっしょに動く



次に顔を上げた時、彼女の表情が一瞬強ばった



いつもの癖で、つい観察するように見てしまったからだろう



合格ね



そう思いそっと安心させるように微笑む



「よろしくね



でも今後は言葉遣いをやわらかくして



あちらから見ればどちらも同じ侍女という立場なんだから」



「かしこまりました」



私の言葉にアルタがほっとしているのが分かる



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