花は香り 人は何?
気付けば、私の足が彼の横顔を蹴飛ばしていた。
「すみません。
気持ち悪かったもので。」
その言葉にユリウスさんの顔がぽかんとなる。
ルイ様がそれにクスクス笑ったせいで、ユリウスさんは何とも言えない顔をした。
「えー
そうやって二人で苛めるなんて。
さいてー。」
「最低なのはどっちだ。
こんなやつ放っておいて行こう。」
ルイ様は、いたずらっ子みたいにそう言うと、私の腕をとって歩き出す。
ルイ様も笑うんだってちょっと驚いた。