崩壊ハイティーン



だってその類いの勘を外したことはなかったから


自信があるというより


もう奏多の中ではその勘が湧いた瞬間、イコール真実になってしまう



ずばりその勘は相原真琴は幸多に好意を抱いているというものだった



今までに幸多を好きになった女子を、何人見てきたことか



おかげですぐにわかる



ずいぶん奏多はそれが見抜けるようになった



そしてそれまでその勘を外したことはなかった



とはいえ、相原真琴はまだわかりにくいほうだった



常にぎこちない表情で会話をするし、あまり男子が得意ではないようだった



しかし幸多の話をするときの不自然な泳いだ目や、奏多と幸多が廊下や教室で会話していると相原真琴がこっそりとこちらに視線を送っているのに、奏多は徐々に気づいた




幸多は誰にでも分け隔てなく誠実で優しいから、相原真琴みたいなおとなしい女子に好かれるのは、けして珍しいことではなかった


委員会が同じだったならば、彼女が幸多に気をもつのは当然ともいえた


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