ラブソングをもう一度



「今日は、ずっと一緒にいる。明日はまた、バイトだけど、夜には帰るし。ずっと居ればいい」

ずっと、という所を強調して彼女にそう伝えた。


俺はね、君の、レイの心の拠り所になりたい。

自分のことを、あまり話したがらないレイだけど、心を許してくれて、甘えてくれれば……

直感的に、そう思ったんだ。


自分が抱いた女だから、とか多分そういう簡単な理由なんかじゃなくて。

だから、恋とかそういうのとはちょっと違う気がするんだ。

手を出してしまったけど、妹、というべきか。

とにかく、恋人、とかそういう甘い関係と、俺達は程遠い気がした。


机の上のコルクボードを見ながら、そんなことを考える。



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