さくら、ひらひら。
第15章 好きな人。
家に帰ると、やっぱりあたしは
自分の部屋にまっすぐ上がる。
「弥生、ご飯よ」
お母さんはあれからも変わらずあたしに接する。
それが逆に〝どうせコドモだから〟
そう思えて。
何がしたいのか、自分にはわからないけれど。
でも今はただ
自分の思うように進んでみたい
そう思ったから
「…いらない」
バカなあたしは周りを拒否してしまうんだ。