さくら、ひらひら。
第5章 温泉旅行3
「!!」
ハァ、ハァと肩で息をする。
さっきの女の子のあのすすり泣く声が耳についてしまった。
「やーよい!おはよー!」
優依が目を覚ましたようだ。
「優依って意外と寝起きいいんだね?」
「何それ!どういう意味!!」
「あはは、そういう意味!」
二人でしばらく笑っていると、ケータイが鳴った。
「お、聖治だ。起きたらご飯食べにおいでってさ。着替えていこうか?」
「うん!」
優依は何のためらいもなく浴衣を脱ぎ始めるもんだから、
少しあたしが焦って、
目をそらそうとすると。