I Love You

理由


あの頃の俺は、パナいぐらいグレてた。
「だりーな、ガッコ。」
遅刻は毎度のこと。
つまり、不良だったんだ。
んで、なぜかあの日に限って、いつもより早めにガッコに行った。
その日は、夕べの雨で水溜りができてた。

「遅刻だぁ!!やばい!!」
後ろから大声が聞こえてきた。
「っるせーな、誰だよ」
後ろを向いた瞬間、

バシャン

水溜りの水が、すごい勢いでかかってきた。
「なにすんだよ、てめー」
って、誰もいねぇ。
「ったく」
そういって前を見た瞬間、
「いててて」
女が自転車と共に転んでいた。
「おい、お前大丈夫かよ?!」
そしたら、彼女はスッと立ち上がり
「あたしは、余裕です!でも・・・」
そー言って、彼女は濡れた俺を見た。
「ビショビショにしてしまって・・・・」
とっても気の毒そうにしてた。
これじゃ、可愛そうだな・・・。
「俺は大丈夫。気にスンナ?」
「いえっ!濡れてたら風邪引いちゃいます!ちょっと待っててください」
そう言って彼女は遥遠くに(っつても3メートルぐらいかな?)飛んでった鞄の中からタオルを取り出した。
「奇跡的にタオル濡れなかったんで、使ってください」
そう言って、ピンクのいかにも女らしいタオルを差し出した。
「いいって。そっちの方が濡れてっし」
俺は、断った。
別に、ピンクのタオルが恥ずかしかった訳じゃない。
彼女・・・、ブラが透けてたんだ・・・。
「ダメです!!使ってください!」
近づいてきた。
来るなって!
ブラが・・・・
ヤメロー!

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