言えない秘密~ヤクザが愛する女~



「え?でも・・・」


返事に困っているのは分かっているのに、それでも強引にしてしまうのは、絶対に親父譲りだ。


「お礼のお礼。わざわざ探してくれたんだし。家の前がイヤなら、近くまで送る」


そう言うと、美優は小さく笑った。


「じゃあ、お言葉に甘えて。家の前まで送ってください」



この時のオレは、間違いなく、美優ともう少し一緒にいたかった。


何でだろ?


人懐っこい感じが、可愛いかったから?


わざわざ、探してまでお礼を言いに来てくれたのが、嬉しかったから?


たぶん、両方でもあり、それ以外にも理由はあったと思う・・・。




< 31 / 243 >

この作品をシェア

pagetop