君がいれば・・・①
翌日の朝、少し寝坊して起きた瀬奈はぼんやりとコーヒーカップを手にしていた。



13時に家を出ればエステの予約に間に合う。



瀬奈はダイニングルームのイスに座ってTVを見ていた。



ちょうど朝の番組でニュースをやっていた。



芸能ニュースが始まりアナウンサーが言ったパク・シンと言う言葉に瀬奈はハッとした。



シン?



「日本でも大人気のパク・シンさん 昨日韓国でも有名な女優イ・チョアンさんと深夜のデートが目撃されましたね」



今……なんて……?



瀬奈は食い入るようにTVを見つめた。



シンが来日した時の空港がファンで大騒ぎの映像だった。



この映像……今言った事と関係がないじゃん……。



サングラスをかけたシンが数千人と言われているファンに手を振っている。



シンって、こんなに日本で人気だったの……?



空港にいるファンの数に驚いたが、アナウンサーが言った言葉が気になって仕方がない。



「前にもこの方とは噂になりましたよね」



コメンテーターの女優が言う。



そうなんだ……。



間違いであって欲しい。



シンはわたしの事を愛しているって言ったのに……。




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