君がいれば・・・①
「仕事は何時に終わる?」



シンは腕を伸ばして腕時計を見た。



「え……っと……6時……」


聞かれて素直に答えていた。



「OK 従業員通用門で待ってるよ」



「え?なんで待ってるの?」



普通の女なら話は分るのだが22歳まで奥手で通している瀬奈はなんでなのか分らなかった。



瀬奈の言葉にますます彼は笑顔になった。



「デートしたいからさ」



「デート……?」



小首を傾げてからハッとして頭をぶんぶん振った。



何でこの人とデートなの?



「ダメ、ダメです 帰らなきゃ」



わたしは心の中で残念と思いながら断った。





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