君がいれば・・・①
瀬奈の家は典型的な中流家庭だ。



母親が働かなくて済むので裕福だといえるのだろうが。



4LDKの家。



20畳のリビングとダイニング、6畳のキッチン。



隣に和室がありそこが両親の部屋。



2階には3部屋。



瀬奈と和馬の部屋に父親が書斎として使っている部屋がある。




3人を乗せた車は瀬奈の家に着いた。



近所の人の目もあるのでこそっと鍵を開ける。



「ママがいないから散らかっていると思うの」



リビングのドアを開けて2人を招き入れる。



瀬奈の思ったとおり食べっぱなしの散らかった状態だった。



「はぁ……」



何でこんな所に連れてきちゃったんだろ……。



後悔する。



「セナ、気にしないで 手伝うよ」



シンが言うとセナがぶんぶん頭を振った。



「だ、だめ シンとジフンさんはそこに座っててね」



そう言うと母親のエプロンを身に付けて片付け始めた。



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