君がいれば・・・①
ニコッと笑う瀬奈を見てジフンはドキッとした。



彼女はシンの彼女なんだぞ。



デパートに迎えに行った時に、目が行ったのは瀬奈だった。



あの時、自分も彼女に惹かれた。



「外に車を待たせています」



そう言って歩き始めたジフンの後ろから瀬奈は付いて行く。



「きゃっ!」



瀬奈の声にびっくりして振り向くと、地面にベタッと足を付いて座っていた。



「だ、大丈夫かい?」



ジフンが駆け寄って瀬奈を立ち上がらせる。



「は、はい すみません」



またなんでもない所でこけちゃった……。



立ち上がって服に付いた汚れを払う姿は可愛らしい。



「ケガは?」



「どこも痛くありません ごめんなさい」



へへっと笑った瀬奈。




迎えの車の後部座席に乗り込むと隣にジフンが座った。


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