君がいれば・・・①
電話を切った後、瀬奈はなかなか寝付けなかった。



それはシンも同様で今すぐに瀬奈の家に行きたかった。



シン、会いたいよぅ……。



翌日の朝、階下に降りると和馬がニヤニヤしていた。



「な、なに?」



弟のニヤニヤしている顔を見て聞く。



「瀬奈、良かったな」



「良かったって、何が?」



言っている意味が分からない。



「シンが来ているんだろ?今日会うの?」



「会わないよ 今日帰っちゃうんだもん」



瀬奈はぼそっと言ってキッチンの中へ入って行った。



大スターとの遠距離恋愛も大変だな……。



和馬は元気のない姉を見て思ったのだった。



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