君がいれば・・・①
空港に向う車の中でシンは決めた。


今日こそセナに会う。


このまま帰りたくない。



「兄貴、俺は明日帰る」



「なに言ってんだ!明日はおじい様の誕生日会だぞ?」



この誕生日会は何をおいても行かなくてはならない。



「夜だろ?それまでには帰るよ 午前中の取材は延期するよう手配して」



シンの顔を見ると真剣そのものの顔をしていた。



「……わかった……」



数名のボディーガードを置いてジフンは一足先に帰る事にした。



空港では見送りのファンですごい騒ぎだった。



サングラスをかけたシンはファンに手を振った。



そしてファンが見えない場所に行くとジフンと別れ、シンは別の出口で待っていたリムジンで瀬奈の勤めているデパートに向った。



空港でスーツからカジュアルなジーンズ姿に着替えていた。



頭にキャップを目深くかぶる。



そして胸のポケットにはサングラスを入れた。




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