君がいれば・・・①
「結婚は……許さないと」



ジフンは今にも倒れそうな瀬奈を抱きしめたくなった。



シンがほれ込むのも分る。



瀬奈の全てに保護欲がかき立てられるのだ。



「わたし……なんて言っていいのか分りません……それに……結婚の話もないですから……」



【ジフン、なんと言っている?】



瀬奈の言葉を早く伝えるようにジフンをせかす。



【まだ、シンにプロポーズはされていないと】



【それからでは遅いから言っているんだ! 今すぐ別れなさい】



ジフンの言葉に祖父が言う。



「今すぐ……別れてほしいと……」



【これからシンはJOY化粧品を背負っていく立場になる その妻が日本人では笑われる】



ジフンは初めて知った。



祖父がゆくゆくはシンを会社の経営に携わらせようとしている事を。




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