君がいれば・・・①
「セナ、送りたいんだ」



シンの指が目を合わせない瀬奈の顎を持ち上げる。



瀬奈の瞳は潤んでいた。



「だめだよ シンが送っていったら大変な事になっちゃう わたしは大丈夫だよ」



ホテルの周りには記者やファンがたくさんいるってジフンが言っていたのを思い出す。



「ごめん……セナ……」



シンが顔を傾けて瀬奈の唇に口づけをする。



「ん……」



愛しさが増していくばかりだ。



セナを攫って行きたい。



離れたくない。



そんな想いがシンの感情を高ぶらせた。



瀬奈の歯列を割って舌を絡ませる。



シンに長く深いキスをされて瀬奈は立っていられなくなりガクッと足の力が抜けた。



シンは抱き上げて瀬奈をソファーに座らせた。





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