お揃いの絆創膏【短編】
「野球、たのしいよ?これつけてみてよ!!グローブっていうんだ!!」
「グローブ?」
兄ちゃんがいつも大事に持っているのと、同じもの。
革独特の匂いがした。
「行くよ~、はい」
ゆーやちゃんは僕より少し離れたところから、僕めがけて白いボールを投げた。
えっ、僕とれないよ…
----ポス
怖くて、とっさに出したグローブの中に僕は収まった。
「すごい!!上手いよ、やまとくん!!」
たまたまだったけど、ゆーやちゃんに褒められて胸がそわそわした。
また、ドクッと音がする…。