銀髪の王子と黒髪の王女
少女は淡々と話し始めました。
その話とは、少女の国の王女に恋をしている王子がいること。
それが王女の国から北にある国に住む王子だということ。
王女に別の王子との縁談話が持ち上がっていること。
それがここにいるこの国の王子だということ。
それを親同士が進めていること。
「聞いた時、驚いちゃった!」
まるで悪戯がばれた子供のような声で少女は言いました。
「・・・・・・初耳なんだが、そんな話。父さんから聞かなかったし・・・」
王子は驚きのあまり、頭を抱えてしまいました。
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