怪奇愛好家。
10話
朝
「おはよう」
階段を降りて、リビングに向かう。
「おはよう。
さっさと御飯食べちゃいなさいね」
そう言って、
母さんがサンドイッチを持って来た。
父さんは、雑誌を読みつつ
珈琲を飲んでいる。
……何だよ、留衣さん。
この街に住んでる大人、居る?とか。
父さんも母さんも、ちゃんとこうして
この家に居るじゃないか。
あれかな、僕を怖がらせる
冗談のつもりだったんだろうか。
……意味が分からないけど。